今年の身上情報の差分で従業員情報・家族情報を更新する際の注意点
- 対象読者:
- 管理者・担当者向け
- 対象プラン:
- 労務管理人事・労務エッセンシャル¥0HRストラテジー
今年の身上情報の差分で基本機能の従業員情報・家族情報を更新するを利用する際の注意点を説明します。
- 更新時の注意点
- 従業員情報の更新
- 配偶者情報の更新
- 源泉控除対象でない配偶者や同一生計配偶者が追加されても、基本機能に配偶者は追加されない
- 配偶者が源泉控除対象者に該当しない場合、[税法上の扶養状況]は更新されない
- 年末調整機能で配偶者を「いない」と回答しても、基本機能の「家族情報」は削除されない
- 年末調整機能で新しい源泉控除対象配偶者が追加された場合、[社会保険の扶養状況]は[不明]で登録される
- 年末調整機能で扶養状況を変更しても、[社会保険の扶養状況]は更新されない
- 本人の所得が900万円超1,000万円以下かつ配偶者の所得が58万円以下の場合、税法上の扶養状況は[扶養しない(同一生計配偶者)]で更新される
- 税法上の扶養状況が[配偶者特別控除対象者]の場合、[年間所得見積額(1月〜12月)]は更新されない
- 税法上の扶養状況が「扶養しない」の場合、[年間所得見積額(1月〜12月)]が更新される
- 障害者手帳の画像は更新できない
- 扶養家族情報の更新
- 更新エラーになるパターン
更新時の注意点
従業員情報の更新
従業員情報の[配偶者の有無]は更新されない
年末調整機能で配偶者情報の有無に修正申告があったとしても、従業員情報の[配偶者の有無]は更新されません。 申告内容を確認の上、従業員情報の[配偶者の有無]を更新してください。
![[配偶者の有無]のスクリーンショット](/articles/ca75e149-08c4-4373-8d74-2faa68607486/2025-09-08-21-46-44.png)
障害者手帳の画像は更新できない
年末調整で申告された内容が基本機能に登録されている内容から変更がある場合は、従業員情報の[障害者手帳の画像]も更新してください。
![[障害者手帳の画像]のスクリーンショット](/articles/ca75e149-08c4-4373-8d74-2faa68607486/2025-09-08-23-48-57.png)
配偶者情報の更新
源泉控除対象でない配偶者や同一生計配偶者が追加されても、基本機能に配偶者は追加されない
年末調整機能で以下の配偶者情報が追加された場合であっても、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」には記載されない配偶者のため、基本機能に配偶者は追加されません。
- 「扶養しない」配偶者
- 「同一生計配偶者」
- 所得金額から「源泉控除対象ではない」と判定された配偶者
依頼一覧画面の[今年の身上情報の差分有無]にも[差分なし]と表示されます。
年末調整機能で申告された追加理由を確認し、必要に応じて基本機能の家族情報を追加してください。
配偶者が源泉控除対象者に該当しない場合、[税法上の扶養状況]は更新されない
年末調整機能で配偶者情報に以下の変更があった場合でも、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」には記載されない配偶者のため、基本機能の[税法上の扶養状況]は更新されません。
同期時点の 税法上の扶養状況 | 申告された 税法上の扶養状況 |
---|---|
扶養しない | 扶養しない(同一生計配偶者) |
扶養しない | 扶養する(源泉控除対象配偶者ではない) |
扶養しない(同一生計配偶者) | 扶養しない |
扶養しない(同一生計配偶者) | 扶養する(源泉控除対象配偶者ではない) |
依頼一覧画面の[今年の身上情報の差分有無]にも[差分なし]と表示されます。
更新が必要な場合は。基本機能の[税法上の扶養状況]を直接更新してください。
年末調整機能で配偶者を「いない」と回答しても、基本機能の「家族情報」は削除されない
年末調整機能で配偶者がいる従業員が「配偶者はいない」と回答しても、基本機能の家族情報は削除されず、[税法上の扶養状況]が[扶養しない]で更新されます。
年末調整機能で申告された削除理由を確認し、必要に応じて基本機能の家族情報を削除してください。
年末調整機能で新しい源泉控除対象配偶者が追加された場合、[社会保険の扶養状況]は[不明]で登録される
年末調整機能で新しい源泉控除対象配偶者が追加された場合、[社会保険の扶養状況]は[不明]で登録されます。
年末調整機能で申告された理由を確認の上、必要に応じて基本機能の家族情報を更新してください。
年末調整機能で扶養状況を変更しても、[社会保険の扶養状況]は更新されない
年末調整機能で配偶者の扶養状況を変更しても、社会保険の扶養状況は異なる可能性があるため、家族情報の[社会保険の扶養状況]は更新されません。
年末調整機能で申告された理由を確認の上、必要に応じて[社会保険の扶養状況]の更新、扶養追加・削除の手続きなどの対応を行なってください。
本人の所得が900万円超1,000万円以下かつ配偶者の所得が58万円以下の場合、税法上の扶養状況は[扶養しない(同一生計配偶者)]で更新される
本人の所得が900万円超の場合は、配偶者の所得が58万円以下であったとしても税法上の扶養家族の対象外(源泉控除対象外)です。 家族情報の[税法上の扶養状況]は[扶養しない(同一生計配偶者)]で更新されます。
税法上の扶養状況が[配偶者特別控除対象者]の場合、[年間所得見積額(1月〜12月)]は更新されない
年末調整機能で配偶者の所得額により「配偶者特別控除対象者」と判定された場合、家族情報の年間所得見積額は更新されません。 必要に応じて配偶者の[年間所得見積額(1月〜12月)]を更新してください。
税法上の扶養状況が「扶養しない」の場合、[年間所得見積額(1月〜12月)]が更新される
年末調整機能で扶養状況が「扶養しない」と回答された場合、家族情報の[年間所得見積額(1月〜12月)]は「0」で更新されます。
配偶者が「扶養する(源泉控除対象者)」と回答された場合、または従業員本人や配偶者の所得額により「同一生計配偶者」と判定された場合は、申告された所得金額で家族情報の[年間所得見積額(1月〜12月)]が更新されます。
障害者手帳の画像は更新できない
年末調整で申告された内容が基本機能に登録されている内容から変更がある場合は、家族情報の[障害者手帳の画像]も更新してください。
![[障害者手帳の画像]のスクリーンショット](/articles/ca75e149-08c4-4373-8d74-2faa68607486/2025-09-08-23-48-57.png)
扶養家族情報の更新
年末調整機能で「税法上の扶養対象としない」家族が追加されても、基本機能に家族は追加されない
年末調整機能で「税法上の扶養対象としない」家族が新たに申告されても、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」には記載されない家族のため、基本機能に家族は追加されません。
依頼一覧画面の[今年の身上情報の差分有無]にも[差分なし]と表示されます。
年末調整機能で申告された追加理由を確認し、必要に応じて基本機能の家族情報を追加してください。
年末調整機能で扶養家族が「いない」と回答しても、基本機能の「家族情報」は削除されない
年末調整機能で扶養家族情報を「いない」と回答しても、基本機能の家族情報は削除されず、[税法上の扶養状況]が[扶養しない]で更新されます。
年末調整機能で申告された削除理由を確認し、必要に応じて基本機能の家族情報を削除してください。
年末調整機能で「扶養する」新しい家族が追加された場合、[社会保険の扶養状況]は[不明]で登録される
年末調整機能で「扶養する」新しい家族が追加された場合、[社会保険の扶養状況]は[不明]で登録されます。
年末調整機能で申告された理由を確認の上、必要に応じて基本機能の家族情報を更新してください。
年末調整機能で扶養状況を変更しても、[社会保険の扶養状況]は更新されない
年末調整機能で家族の扶養状況を変更しても、社会保険の扶養状況は異なる可能性があるため、家族情報の[社会保険の扶養状況]は更新されません。
年末調整機能で申告された理由を確認の上、必要に応じて[社会保険の扶養状況]の更新、扶養追加・削除の手続きなどの対応を行なってください。
障害者手帳の画像は更新できない
年末調整で申告された内容が基本機能に登録されている内容から変更がある場合は、家族情報の[障害者手帳の画像]も更新してください。
![[障害者手帳の画像]のスクリーンショット](/articles/ca75e149-08c4-4373-8d74-2faa68607486/2025-09-08-23-48-57.png)
更新エラーになるパターン
基本機能への更新をした際に、エラーになるケースを以下に記載しています。 エラーになった場合は、エラー対象の従業員が以下の内容に該当しているかを確認し、基本機能の情報を手動で修正してください。
従業員情報
年末調整の前後で従業員が削除され、社員番号が一致する従業員情報がない
基本機能から年末調整機能に従業員情報を同期したあとで、基本機能で従業員を削除した場合、従業員がいないためエラーになります。
従業員情報の更新が必要な場合は、削除前と同じ社員番号で基本機能に従業員情報を登録し直すか、基本機能の従業員情報を直接更新してください。
配偶者情報
年末調整の前後で離婚・再婚があり、従業員の配偶者が変わった
基本機能から年末調整機能に家族情報を同期したあとで配偶者が変わると、年末調整機能に登録されている配偶者の氏名と一致する家族が基本機能側に存在しないため、エラーになります。
配偶者情報の更新が必要な場合は、基本機能の配偶者情報を直接更新してください。
配偶者の続柄が「異性の妻・夫」以外で登録されている
基本機能では、配偶者情報を異性の「妻・夫」以外の続柄で登録できますが、年末調整機能では本人の性別をもとに自動で異性の続柄になるように判定されます。
以下のケースの場合、基本機能を直接更新してください。
- 例1
- 基本機能
- 本人の性別が「男」、配偶者の続柄が「夫」で登録されている
- 年末調整機能
- 配偶者の続柄は自動的に異性の「妻」で判定されるため、エラーになる
- 基本機能
- 例2
- 基本機能
- 本人の性別が「女」、配偶者の続柄が「妻」で登録されている
- 年末調整機能
- 配偶者の続柄は自動的に異性の「夫」で判定されるため、エラーになる
- 基本機能
扶養家族情報
扶養家族の[年間所得見積額(1月〜12月)]に「48万円」を超えて登録できない
令和7年度の税制改正により、扶養親族の所得要件は「48万円以下」から「58万円以下」に変更されました。
施行日が2025年12月1日のため、基本機能での対応は2025年11月中旬となる予定です。 この対応前に、48万円を超えた所得金額で扶養家族の情報を更新するとエラーになります。