年末調整機能2023年版の改善内容
- 対象:
- 労務管理プラン人事・労務エッセンシャルプランプロフェッショナルプラン¥0プランHRストラテジープラン
年末調整機能2023年版の主な改善内容を紹介します。
税制改正への対応
住宅ローン控除の特例特別特例取得に対応しました
下記の対応を実施し、特例特別特例取得で取得した家屋の住宅ローン控除を申告できるようにしました。
- 住宅借入金控除情報CSVの特定取得区分に「特例特別特例取得」を追加
- 収集情報画面の[特定取得区分]の選択肢、アンケートの設問246の選択肢に「特例特別特例取得」を追加
- 特定取得区分で「特例特別特例取得」が選択されている場合、住宅借入金等特別証明書に「特例特別特例取得」を印字
制度の詳細については、No.1212 一般住宅の新築等をした場合(住宅借入金等特別控除)|国税庁を参照してください。
非居住者扶養親族の要件を今年の給与所得者の扶養控除等(異動)申告書にも反映しました
2022年版の来年の扶養控除等申告書で対応した「控除対象扶養親族」区分の様式変更を、今年の扶養控除等申告書にも反映しました。
非居住者の扶養親族で以下の条件に合致する場合は、扶養控除等申告書の該当箇所にチェックが入ります。
- 年齢が16歳以上30歳未満または70歳以上
- 留学生
- 障害者
- 送金額が38万円以上
制度の詳細については、国外居住親族に係る扶養控除等の適用について|国税庁を参照してください。
退職所得を有する配偶者・扶養親族に対応しました
令和5年より、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書の「住民税に関する事項」に「退職手当を有する配偶者・扶養親族」欄が追加されました。 退職手当を受け取った配偶者(退職所得を除いた合計所得金額の見積もり額が133万円以下)または扶養親族(退職所得を除いた合計所得金額の見積もり額が48万円以下)がいる場合、この欄に情報を記入する必要があります。 また、退職所得を除いた合計所得金額が48万円以下となる扶養親族が存在することで、本人が寡婦・ひとり親に該当する場合は、「寡婦又はひとり親」欄にチェックを入れる必要があります。

下記の対応を実施し、退職手当を受け取った配偶者・扶養親族について申告できるようにしました。
- 収集情報画面の扶養家族情報、アンケートの設問40の扶養家族の[今年の所得見積額]に[退職所得]欄を追加
- 収集情報画面の扶養家族情報・配偶者情報およびアンケートの設問40、54で「来年扶養する」または「扶養しない」を選択した場合に、「今年退職手当を受け取ったことで扶養から外れた場合」のチェックボックスを表示
- 下記のCSVファイルに項目を追加
- 今年の配偶者情報CSV
- 今年の扶養家族情報CSV
- 今年の給与システム連携用の情報CSV
あわせて、[退職所得]>[必要経費]の文言を[所得控除額]に変更しました。
制度の詳細と書類への反映条件は退職手当を受け取った配偶者・扶養親族がいる場合の対応を参照してください。
本人の年金所得の控除額を自動で計算するようにしました
これまでは、本人の年金収入は[雑所得]に入力する必要があり、控除額を従業員自身が計算して手入力する必要がありました。 また、「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の本人の合計所得金額に、所得金額調整控除(年金)を反映できませんでした。
2023年版以降は、アンケートの設問43、収集情報画面の[本人情報]に[年金収入]欄を追加し、所得控除額が自動計算されるようにしました。 また、「給与所得者の基礎控除申告書」の本人の合計所得金額に、所得金額調整控除(年金)を反映するようにしました。
![アンケートの設問43の[年金収入]欄のスクリーンショット](/articles/360035369993/2023-08-29-19-26-00.png?size=M)
あわせて、従業員情報CSVと給与システム連携用CSVで下記の項目の変更を行ないました。
- 「所得金額調整控除額(年金)」の項目を追加
- 「所得金額調整控除額」を「所得金額調整控除額(子ども等)」に変更
機能の改善
準備・設定時の機能に関する改善
アンケートのヒントと管理者からのお知らせに入力したURLがリンクになるようにしました
これまでは、アンケートのヒント文言や「管理者からのお知らせ」にURLを入力してもリンクにならず、従業員がリンク先を確認するにはURLをコピーする必要がありました。
2023年版では、入力したURLがリンクになるようにしました。 URLのあとに、半角スペースまたは改行を入力する必要があります。

[再通知・締切設定]画面で、再通知日がいつになるかのプレビューを表示するようにしました
これまでは、設定の結果、何日に再通知が送信されるのか確認できませんでした。 2023年版からは、[再通知終了日][再通知開始日][再通知送信間隔]を入力すると、[再通知日程]に再通知が送信される具体的な日程が表示されるようにしました。 あわせて、項目名や説明文を変更しました。
![[再通知・締切設定]画面のスクリーンショット](/articles/360035369993/2023-08-25-15-14-38.png?size=M)
昨年の保険情報の「申告額」を引き継ぐようにしました
これまでは、昨年の年末調整機能から保険情報を引き継いだり、CSVファイルで[昨年の保険料をインポート]したりする際に、保険の「申告額」は引き継ぎ・取り込みができませんでした。
保険料の「申告額」は毎年変わらないことが多いため、2023年版以降は「申告額」の引き継ぎ・取り込みができるようにしました。
昨年の保険料データCSVに、「保険料金額」の項目を追加しています。
SmartHR基本機能から取り込む情報を追加しました
[はじめる]ボタンや[従業員情報を同期]を押したときに、SmartHR基本機能から取り込む従業員情報に下記を追加しました。
- 障害者手帳の種類(従業員、家族の両方)
- 障害者手帳の交付年月日(従業員、家族の両方)
- 留学生(家族のみ)
提出内容の確認時の機能に関する改善
SmartHR基本機能と年末調整機能の差分をCSVファイルで確認できるようにしました
SmartHR基本機能の情報と、年末調整機能の情報を比較して差分を確認できる「基本機能と年末調整機能の差分リスト」をリリースしました。 差分リストをダウンロードした時点の機能間の情報を比較します。
年末調整で申告された情報と基本機能の登録情報を比較することで、基本機能側の情報を更新する必要があるかどうかを判断できます。
書類一覧画面で、ページをまたいで一括で「チェック済み」にできるようにしました
これまでは、複数ページに渡って書類情報が登録されている場合も、1ページ目に表示されている書類(最大50件)だけしか選択できませんでした。 2023年版以降は、複数ページをまたいで書類を選択できるようにし、51件以上の書類を一括で「チェック済み」にできるようにしました。
なお、書類の確認は50件までしか連続して行なえません。
[依頼一覧]画面で、書類や前職情報の確認状況や、プレビューを確認できるようにしました
下記の対応を実施し、[依頼一覧]画面で確認の進捗を追いやすくしました。
- [依頼一覧]画面に書類と前職情報の[確認状況]を表示するようにしました。
- 書類や前職情報がある場合に表示される[確認]ボタンから、書類や前職情報のプレビュー画面が表示できるようにしました。
- [確認]を押すと、書類や前職情報の確認画面が表示され、従業員ごとに連続して内容を確認できます。
![[依頼一覧]画面のスクリーンショット](/articles/360035369993/2023-08-25-21-02-34.png)
一覧画面の[選択した書類をまとめてチェック]などの文言を変更しました
[書類一覧]画面や[前職情報一覧]画面で、下記のボタンの文言を変更しました。 ボタンを押すと何ができるのかをわかりやすくしました。
選択した書類を連続して確認できるボタン
- 変更前:[選択した書類をまとめてチェック]
- 変更後:[連続して確認]
選択した書類の[確認状況]を一括で[チェック済み]に変更するボタン
- 変更前:[選択した書類をチェック済みにする]
- 変更後:[一括でチェック済みにする]
書類や前職情報のプレビューを表示するボタン
- 変更前:[書類チェック]
- 変更後:[書類を確認]
変更前 | 変更後 |
---|---|
![]() | ![]() |
[前職情報一覧]画面も同様に修正しています。
収集情報画面で、住宅借入金情報の[借換調整時に適用される年末残高]が[年末残高(予定金額)]に自動で反映されるようにしました
住宅借入金の申告をする際、借換の内容によっては[借入金融機関情報1]>[年末残高(予定金額)]に借換による残高調整を適用します。 この場合、残高証明書に印字されている残高ではなく[借換調整時に適用される年末残高]を[年末残高(予定金額)]に反映する必要があります。
これまでは、収集情報画面では住宅借入金情報の[借換調整時に適用される年末残高]が[年末残高(予定金額)]に反映されず、コピーアンドペーストする必要がありました。 2023年版では、借換による残高調整が適用される場合に[借換調整時に適用される年末残高]が[年末残高(予定金額)]に自動で反映されるようにしました。

扶養家族情報CSVと給与システム連携用CSVに年少扶養親族の項目を追加しました
扶養家族情報CSVと給与システム連携用CSVに、年少扶養親族(16歳未満の扶養親族)に該当する場合に0、該当しない場合に1が出力される「年少扶養親族」項目を追加しました。 今年・来年どちらのCSVファイルにも出力されます。
配偶者情報CSVに配偶者の収入と所得の項目を追加しました
これまでは収集情報画面でしか確認できなかった配偶者の収入と所得の内訳をCSVファイルでも確認できるようにしました。 追加した項目は下記のとおりです。
- 配偶者 給与収入 収入額
- 配偶者 給与収入 所得控除額
- 配偶者 公的年金に係る雑所得 年金収入額
- 配偶者 公的年金に係る雑所得 所得控除額
- 配偶者 公的年金に係る雑所得 所得見積額
- 配偶者 公的年金以外の雑所得 収入額
- 配偶者 公的年金以外の雑所得 所得控除額
- 配偶者 公的年金以外の雑所得 所得金額
- 配偶者 雑所得 雑所得合計金額
- 配偶者 事業所得 収入額
- 配偶者 事業所得 所得控除額
- 配偶者 事業所得 所得金額
- 配偶者 配当所得 収入額
- 配偶者 配当所得 所得控除額
- 配偶者 配当所得 所得金額
- 配偶者 不動産所得 収入額
- 配偶者 不動産所得 所得控除額
- 配偶者 不動産所得 所得金額
- 配偶者 退職所得 収入額
- 配偶者 退職所得 所得控除額
- 配偶者 退職所得 所得金額
- 配偶者 その他所得 収入額
- 配偶者 その他所得 特別控除額
- 配偶者 その他所得 所得金額
年末調整のアンケートに関する改善
同じ電子的控除証明書をアップロードしようとするとエラーが出るようにしました
アンケートの設問104、106で、完全に同じ内容の電子的控除証明書をアップロードしようとすると、「同じ電子的控除証明書がすでに登録されているため、アップロードできません。」というエラーが出るようにしました。 同じ保険情報を重複して登録することを防ぐための改善です。
収集情報画面も同様の対応をしています。
年末調整の対象年以外の電子的控除証明書をアップロードしようとするとエラーが出るようにしました
アンケートの設問104、106で、年末調整の対象年以外の電子的控除証明書をアップロードすると、「選択したファイルは年末調整の対象年({YYYY}年)の電子的控除証明書ではないためアップロードできません。」というエラーが出るようにしました。 例えば、2023年の年末調整では、証明年が2023年の電子的控除証明書のみアップロードできます。 過去の電子的控除証明書を登録することを防ぐための改善です。
収集情報画面も同様の対応をしています。
扶養家族の入力画面で、家族を削除する際に確認の画面を表示するようにしました
アンケートの設問40で家族情報を削除しようとすると、[家族の情報を削除しますか?]という確認画面を表示するようにしました。 扶養から外す家族を誤って削除することを防ぐための改善です。
![[家族の情報を削除しますか?]画面のスクリーンショット](/articles/360035369993/2023-08-29-15-25-10.png)
なお、新しく家族情報を追加した直後に削除した場合は、確認画面が表示されません。
従業員ダッシュボードやアンケートの設問にアンケートの締め切り日が表示されないようにしました
2022年版で、従業員ダッシュボードにアンケートの回答締め切り日を表示する改善を行ないました。 しかし、締め切り日を2段階で設定しているなどで、従業員には設定した締め切り日とは異なる締め切り日を伝えたいという声をいただいていました。
そのため、2023年版では、従業員ダッシュボードの締め切り日を非表示にしました。 あわせて、アンケートの設問16、212に表示していた締め切り日も非表示にしました。
締め切り日を従業員に伝えたい場合は、管理者からのお知らせに締め切り日を記載してください。