年末調整機能2022年版の改善内容
- 対象:
- 労務管理プラン(旧スモールプラン)人事・労務エッセンシャルプラン(旧スタンダードプラン)プロフェッショナルプラン¥0プランHRストラテジープラン
当ページでは、年末調整の業務フローにあわせて、年末調整機能2022年版の主なカイゼン内容を紹介します。
2022年版では、生命保険などの保険料控除証明書の電子データ提出への対応や書類や前職情報のチェックに関わる機能の改善など、労務担当者の負荷が軽減されるよう、機能の見直しを行ないました。
準備・設定時の機能に関する改善
[はじめる]ボタンや初期設定に関する説明を追加
[はじめる]ボタンを押すと何が起きるのかがわからず、ボタンを押すことに不安を感じるとの声をいただいていました。
2022年版では[はじめる]ボタンの上に、ボタンを押すと起きることを明記しました。

また、管理者ダッシュボードの[はじめる]ボタンを押した際に、年末調整の初期設定についての説明を記載したダイアログを表示するようにしました。
年末調整の初期設定を開始する前に、必要な準備や注意事項を確認できるようになりました。

依頼グループの表示順の変更
これまでは、依頼グループは作成日の昇順(新しいものが上、古いものが下)で表示していたため、あとから並べ替えられませんでした。
2022年版では、依頼グループ名の昇順で表示するようにしました。0→9、a→z、あ→ん、ア→ン、漢字の順で並ぶようになります。
依頼グループ名に「01 本社」「02 A事業所」のように数字をつけることで、表示順を管理できるようになります。

従業員情報の同期の際、退職済みかつアカウントが未作成の場合はエラーとして表示しない
従業員情報の同期のバックグラウンド処理でダウンロードできる、エラーの原因が記載された「取り込み失敗理由.csv」の改善です。
これまでは、在籍状況が「退職済み」でアカウントが未作成の従業員は、CSVファイルに「アカウントが未設定です。」と表示されていました。
退職済みなので年末調整の対象外なのは明らかであるのにエラーとして表示されるため、本来確認したいエラーが探しづらくなっていました。
2022年版では、退職済みかつアカウントが未作成の従業員をエラーの対象外としました。
これにより、在籍情報が「退職済み」の場合は、エラーとしてCSVに記載されなくなります。
従業員情報の同期時間の短縮
[従業員情報を同期]を押したときの処理を改善し、処理にかかる時間を短縮しました。
提出内容の確認時の機能に関する改善
書類や前職情報のチェックに関する改善
書類一覧画面で「団体保険のみの保険料控除申告書」を絞り込めるようにしました
団体保険の情報は、担当者が事前にインポートしているため、内容のチェックは必要ありません。
しかし、これまでは、団体保険の保険料控除申告書のみを絞り込む機能がなかったため、目視で申告書の内容を確認し、チェック済みにする必要がありました。
2022年版では、「団体保険のみの保険料控除申告書」が絞り込み条件に追加されたため、団体保険の保険料控除申告書だけを絞り込んで、まとめてチェックできるようになりました。

プレビュー画面で誰のどの情報を開いているかをわかるようにしました
これまでは、チェック中の従業員名や書類の名前が画面に表示されていませんでした。
2022年版では、書類のプレビュー画面では従業員名と書類名、前職情報のプレビュー画面では従業員名を表示するようにしました。
書類のプレビュー画面 | ![]() |
---|---|
前職情報のプレビュー画面 | ![]() |
プレビュー画面で操作履歴や管理者メモを確認できるようにしました
これまでは、操作履歴と管理者メモは依頼詳細画面からのみ確認できました。
2022年版では、書類や前職情報のプレビュー画面でも確認できるようにしました。操作履歴の差し戻しコメントも確認できます。
管理者メモはプレビュー画面で追加することもできます。

管理者メモを追加した書類名や前職情報がわかるようにしました
2022年版から、書類や前職情報のプレビュー画面から管理者メモを追加できるようになりました。
どの書類や情報に関するメモなのかがわかるように、メモの先頭に書類名または「前職情報」という文字列が【】で囲われて表示されます。
なお、依頼詳細画面から追加した管理者メモに文字列は追加されません。

令和5年の扶養控除等(異動)申告書の様式変更に対応
令和5年分の扶養控除等(異動)申告書から、下記点が変更になっています。
- 「控除対象扶養親族」区分のうち「非居住者である親族」欄
- 「退職手当等を有する配偶者・扶養親族」欄
このうち、2022年版の年末調整機能では「控除対象扶養親族」区分の様式変更に対応しました。
非居住者の扶養親族の場合、以下の条件に合致する場合は、令和5年扶養控除等申告書の該当箇所にチェックが入ります。
- 年齢が16歳以上30歳未満または70歳以上
- 留学生
- 障害者
- 送金額が38万円以上

あわせて、アンケートやダウンロードできるCSVファイルに留学生かどうかを判定する項目を追加しました。
詳しくは、下記のお知らせを参照してください。
ダウンロードできるCSVファイルに関する改善
[すべての申告情報]の文言を[給与システム連携用の情報]に変更しました
これまでは、収集情報のダウンロードで、給与計算に必要な収集情報をダウンロードする項目名が[すべての申告情報]となっており、申告されたすべての情報がダウンロードできるように見える表現となっていました。
2022年版では、文言を[給与システム連携用の情報]に変更し、どんな情報がダウンロードされるのかをわかりやすくしました。
ダウンロードされるCSVファイルの名称もあわせて変更しています。

収集情報CSVファイルに「マイナンバーの有無」を出力するようにしました
これまでは、マイナンバーを年末調整機能に取り込んでいるか(マイナンバーが同期されているか)は、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を確認する必要がありました。
2022年版では、収集情報CSVファイルに「マイナンバーの有無」の列を追加し、マイナンバーが同期されているかを確認できるようにしました。
従業員本人の情報、配偶者の情報、扶養家族の情報のCSVファイルに「マイナンバーの有無」列を追加しています。

差分リストにおいて、削除された「扶養しない家族」の表示をわかりやすくしました
これまでは、SmartHR基本機能に登録されていた家族情報を年末調整機能に同期後、アンケートなどで家族情報が削除された場合、扶養状況に関わらず、差分リストの「★差分種類」に「削除」と表示されていました。
2022年版では、税扶養の対象でなかった家族を削除した場合は、「★差分種類」に「削除(扶養対象外)」と表示するようにしました。税扶養の対象だった家族にはこれまで同様「削除」と表示されます。
これにより、扶養する家族の削除情報だけを抽出しやすくしました。

その他
「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」に合計所得金額に関する説明を追加しました
「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の合計所得金額は、所得金額調整控除の対象でない場合、一律で同じ金額が印字されることがあります。
2022年版以降の申告書の「給与所得」項目に、この仕様に関する説明を追記しました。

収集情報の編集画面で住宅借入金等特別控除申告書の画像を修正できるようにしました
これまでは、従業員がアップロードした住宅借入金等特別控除申告書の画像は、収集情報の編集画面からは編集できませんでした。そのため、修正が必要な場合は、従業員に差し戻してアンケートに再度回答してもらう必要がありました。
2022年版では、収集情報の編集画面から画像の登録・更新・削除ができるようにしました。
新様式・旧様式ともに編集できます。

住宅借入金等特別控除申告書に印字する住所を「今年の住民票住所」に変更しました
これまでは、住宅借入金等特別控除申告書には従業員の「今年の現住所」が印字されていました。
2022年版以降では、「今年の住民票住所」が印字されるようにしました。
なお、2021年版以前の住宅借入金等特別控除申告書には、引き続き「今年の現住所」が印字されます。
年末調整のアンケートに関する改善
保険料控除証明書の電子データ提出に対応
これまでは、生命保険や地震保険の保険料控除証明書は紙で提出のみ対応していました。
2022年版以降、電子データ(電子的控除証明書)をアップロードして提出できるようにしました。

収集情報の編集画面でも、電子データをアップロードできます。

また、電子データを受け付けるかどうかは、依頼グループごとに[書類・原本設定]で設定できます。

設定により、アンケートの設問内容や入力フォームが変わります。
従業員ダッシュボードでのアンケートの受付終了日(締め切り)の表示
これまでは、従業員ダッシュボードからアンケートの受付終了日が確認できませんでした。
2022年版では、[回答する]/[回答を続ける]ボタンの上に、受付終了日を表示するようにしました。
締め切りの時間は、受付終了日のAM 8:00となります。

「生命保険等証明書原本の台紙」の変更
2022年版では台紙の名称を「生命保険等証明書原本の台紙」から「原本貼り付け用台紙」に変更し、従業員ごとに提出が必要な原本のチェックリストを印字するようにしました。これにより、原本の提出忘れを防止できます。
なお、依頼ステータスが「回答済み」「再回答」「確定」以外の場合は、原本にチェックリストが表示されません。

団体保険以外の生命保険と地震保険の[保険金等の受取人]の[氏名]と[続柄]を必須化
個人契約の生命保険と地震保険の場合は、受取人の[氏名]と[続柄]は入力必須にしました。
団体保険の場合は、インポートするファイルに受取人に関する情報がないことがあるため、入力は任意となっています。
前職の源泉徴収票の支払者の郵便番号と電話番号を任意化
これまでは必須項目だった前職の源泉徴収票の支払者の[郵便番号]と[支払者電話番号]を、2022年版から任意項目にしました。
これらの情報は、源泉徴収票に印字されていないこともあるため、入力や確認の負荷を減らすために改善しました。
アンケートの完了を促すよう文言を改善
申告書の確認の設問で[入力を完了する]を押さずに画面を閉じる従業員が多かったため、文言を変更しました。
[入力を完了する]を押すまでは年末調整が完了しないことを明記しました。

ブラウザバックに起因する不具合の解消
これまでは、アンケートの回答中にブラウザの戻るボタンを押すなどして前の画面に戻った際に、本来答える必要のない設問の回答履歴が残ってしまい、正常にアンケートを完了できないなどの不具合が発生していました。
2022年版では、回答の必要がない設問に答えようとした場合、従業員ダッシュボードに移動し、回答できない設問であるメッセージが表示されるようにしました。
従業員は、[回答を続ける]を押して、正しい設問からアンケートを再開できます。
また、ブラウザバックにより本来不要なデータが登録された場合は、削除されるようにしました。

その他
氏名のヨミガナに全角・半角英数字を入力できるようにしました
これまでは、従業員、配偶者、家族の氏名のヨミガナには全角カタカナのみ入力できました。
2022年版ではSmartHR基本機能の仕様にあわせて、全角・半角英数字を入力できるようにしました。
添付ファイルのサイズが上限を超えた際にエラーを表示するようにしました
これまでは、生命保険料入力画面や、地震保険料入力画面ではアップロードできるファイルのサイズの上限を設定していなかったため、大容量のファイルをアップロードすると下記のような不具合が起きてアンケートに回答できなくなることがありました。
- 画面が固まり、[次へ]が押せなくなる
- 画面が真っ白になる
2022年版では添付ファイルのサイズの上限を30MBにし、30MBを超えるファイルを一度にアップロードした場合は、エラーメッセージが表示されるようにしました。

住宅ローン関連の画像の提出を「不要」にしている場合は、住宅ローン控除申告書の画像をアップロードする設問をスキップするようにしました
依頼グループの[書類・原本設定]>[住宅ローン控除の必要書類画像]で[不要]を選択している場合は、住宅ローン控除申告書の画像をアップロードする設問をスキップするようにしました。
従業員の入力の負荷を軽減するための改善です。

その他の改善
年末調整担当者が使用する画面のページタイトル
これまではすべてのページタイトルが「年末調整|SmartHR」となっていました。
2022年版以降では、どの画面を表示したのかがわかるように、ページタイトルに機能名などを含めるようにしました。
ページタイトルは、ブラウザのタブや閲覧履歴に表示されます。

マイナンバーが印字された書類のダウンロードに関する監査ログを残す
年末調整機能でマイナンバーが印字された書類をダウンロードした際に、監査ログを残すようにしました。
これにより、いつ、誰が、誰のマイナンバーをダウンロードしたかの記録を残せるようになりました。
監査ログは、SmartHR基本機能の[監査ログ]>[マイナンバーのダウンロード]から確認できます。
ダウンロード対象の従業員や家族を確認するには、[対象者リスト]でファイルをダウンロードしてください。